2022-01

江戸に進出してしばらく。七代目店主の猶予である三年も迫るなか、五鈴屋は「買うての幸せ、売っての幸せ」を叶えるため挑戦を続けていた。 過去の縁に支えられ未来へと進む、五鈴屋と幸の歴史を感じる第七巻。

日本橋周辺に存在すると囁かれる存在がある。「くらまし屋」、何しろ依頼者の姿を完全に消し去り、新しい人生を始めることが出来るのだという。一体何者なのか？姿形、本拠も定かではない彼らの正体やいかに。

物語の凄みに圧倒されるも、瑞枝の心を描き出す心理描写は繊細な筆致である。心中の強さと人の心の儚さを両立させた作品です。

回向院の茂七が謎を追う！！「初もの」に合わせた六つの物語には人情があり哀切があり時に理不尽があり、町人ものとしても捕物帖としても楽しめる作品です。